テラビシアにかける橋

てっきり”お花畑系ファンタジー世界”ものかと思ってたらそうではなく、現実に根をおろしたストーリーです。
泣きました。
涙出ました。
悲しく辛い出来事を受け入れること。
時にあまりにも不条理で冷たい世界を受け入れること。
そんな世界にあっても、自由な心を持ち続けること。
主人公と一緒に心が成長するような映画です。
子供がいたら是非見せたい。
10/10点

WATCHMEN

「ウォッチメン WATCHMEN」鑑賞
”「300」のスタッフが制作”という話にビビっときた人は観てまず間違いはない。
ただ、元のアメコミにかなり忠実に作られているためか、映画としては少々まとまりが悪いようにも、人によっては感じると思います。
感覚としては「300」と「シンシティ」を足して二で割ったような感じです。
ハードボイルドでダークな世界が、最先端の映像技術をもってして鮮やかに映し出される様は圧巻。
この映像美と大胆な構図は、他では決して見られないクオリティです。
8/10点
『失われた場を探して──ロストジェネレーションの社会学』
『失われた場を探して──ロストジェネレーションの社会学』,メアリー・C・ブリントン (著), エヌティティ出版 (2008/11/28)アメリカ人社会学者の目から見た日本社会の現状を説きます。
内容は主として日本の若者が直面する現代日本の雇用状況、彼らを取り巻く現実、その特異性と問題を浮き彫りにします。
海外の方の目から見た日本社会の現状、雇用体制とそれに翻弄される若者達が語られるという点が本書の興味深いところです。
まず冒頭にこんな件。(うろ覚え)
「日本に久々にくると、不況と騒がれながらも町並みは依然と変わらないようだった。
しかし電車にのったとき、どこか気持ちの悪いものを感じた。人間的なコミュニケーションの類が見られない。誰も喋らず、多くの人は黙々と携帯電話に目を落としている。そこには”場”が欠如していた。人々は携帯によって遠くの誰かとつながっていようとすることにより、”場”から乖離し、故に彼らにとっての”場”は、”場”にとっての彼らは、死んでいた。」
本書で語られる若者は、主として高卒に焦点が当てられているようだった。
フリーターやニートの多くが高卒であることが著者の興味を引いたのかも知れない。
本書では実際に高校の就職アドバイザーやハローワーク職員、若年労働者たちにインタビューを試みており、彼らの体験談が直接的に抜粋、考察されている。
日本では、昨今の雇用の変化と不況の関係について、「今の若者は職を選り好みするからけしからん、無職の者や辞職した者を親が甘えさせるからけしからん」という論調が特に中高年に顕著に見られるようになって久しいが、著者はこれを否定する。
すなわち、若者が職を選り好みすることも、無職や失業中の子を親がサポートすることも、先進国では一般的であるという。
日本社会の抱える問題の発起点はむしろ、その特異な教育から雇用への移行体制にある。
日本人は高校まで決して社会の労働を体験する機会を持たないし、大学でするアルバイトも大抵が末端の労働であったり、いい加減な雇用条件・体制であったりする。
かくして日本では、「学生の場」から「社会人の場」への移行が極めて唐突で融通の利かないものになっている。
日本人が言う「社会人」とは、結局「会社員」になることである。
学校という場から会社という場に移行するために、日本の若者は「新卒採用」という特殊で狭い道を通らされる。
この新卒採用は、終身雇用体制の一環としてこそ機能した条件である。しかし世界的に見ても歴史的に見ても、終身雇用体制は極めて特殊な社会環境でのみ成り立った雇用体制である。
高度成長の時代が終わり、バブルが崩壊した今、終身雇用体制もその正当性を失いつつある。新たな社会情勢やテクノロジーに応えた新たな事業環境が生まれ、それに対応した新たな雇用インフラが望まれている。しかし肝心の日本人自身がこのことに気づいていない。
そんな社会のなかで行き場を失った若者達は、まさにロスト・イン・トランジションである。
『イエスマン“YES”は人生のパスワード』 YES MAN

イエスマン鑑賞。
おもしろくて、おかしくて、ハートウォーミング。
全体を通してとてもハッピーな気分になれます。
新しいことに前向きに挑戦したい気分になれます。
8/10点
「Kyle XY」 カイルXY

「Kyle XY」という海外ドラマにとてもはまってます!
まだ日本では未公開のものなので知ってる人は少ないかも知れないけど、自分は確か「LOST」のDVDのおまけに第一話が収録されていたのを見てたいそう気に入り、アメリカのアマゾンから取り寄せて観ています。(リージョン・フリーのDVDプレイヤーが必要です)
主人公はまるで生まれたばかりのように裸でさ迷っているところを保護され、更正施設で出会ったセラピストの家に居候することになります。
最初は記憶も知識も全く白紙の状態なのですが、ずば抜けた知性で世界のこと、人間のことを驚異的な勢いで理解し学習していくのですが、その過程がまた素敵で、観ているこちらも彼と一緒に、違った視点から世界を見させてくれるようです。
そして彼の心のまあ清らかなこと。
最近荒んだ人間像や排他的、暴力的なドラマばかりが持てはやされる中、このドラマは僕の心のオアシスです。
World War Z /The Zombie Survival Guide
『World War Z: An Oral History of the Zombie War 』,Max Brooks,Three Rivers Pr; Reprint版 (2007/10/16)
ベストセラー「ゾンビ サバイバル・ガイド The Zombie Survival Guide: Complete Protection from the Living Dead 」の著者 Max Brooks の愛と執念が詰まった一冊です。
ゾンビの世界的蔓延の一部始終を、世界各国の様々な人の口を通じて描き出す壮大なスケール。
入念なリサーチに裏打ちされたリアルな設定や人間模様。
もう読み出したら止まらないこと間違いナシです。
物語はドキュメンタリーのように、多様な国籍、人種、職業、地位の人々へのインタビューを通じて、社会、経済、政治、地理などあらゆる方面から明らかにされていきます。
なので単なるホラー小説と思う無かれ、むしろホラー的な要素などほとんどなく、著者の十八番であるゾンビ蔓延をダシにして、世界的危機において想定される世界各国や人々の動態をシミュレーションした作品であり、そこには極限状況下でそれぞれの生い立ちや地位に翻弄される人々のリアルな人間ドラマが浮き彫りにされます。
感動あり、興奮あり、ユーモアあり。
斬新で知的好奇心あふれる作品です。
ちなみに哀れ日本は大変なことになってしまいます。
教育と軍備って大切だと思います…。
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『The Zombie Survival Guide: Complete Protection from the Living Dead 』,Max Brooks,Three Rivers Press; 1版 (2003/9/16)
ついでにこちらも紹介しておきます。
題に読むごとく、ゾンビ発生に備えるためのサバイバル・ガイドです。
ゾンビについての基本的事実、ゾンビ発生の容態、必須備蓄品から武器、防具、移動手段、籠城法から掃討作戦まで多岐にわたる事項に留意されています。
著者は至って本気に取り組んでおり、その内容も真剣に考え抜かれています。
ゾンビ襲撃を真剣に憂える方、または物事を違った視点で見たい方にお奨めです。
超・格差社会アメリカの真実
『超・格差社会アメリカの真実』、小林由美、文藝春秋 (2009/02)経済、政治、文化、歴史など多岐にわたる情報を的確に整理し、近年に希に見るほど知的に客観的にアメリカの現実を解き明かす意欲的な試み。さらに部分部分において著者の優れて直感的な洞察や日本との比較論を組み込むことで幅広く知的好奇心をくすぐる良書。
物書きではない方の処女作とは信じられないくらい、ムラなくきれいにまとまった内容です。
またこの文庫版では昨今の経済恐慌の発端であるサブ・プライム・ローンについての章が追加されていますが、そこがまたアメリカの社会・文化の実態を織り交ぜて論理的に分析されており目から鱗が落ちるような内容となっています。
いわゆる巷に溢れる「権威」なご歴々の主観的な先入観や思惑にまみれた「アメリカ論」とは一線を画する点でも大変評価に値すると思います。
社会・経済に興味ある方だけでなく、全日本人に推奨したい一冊。
2009年
いろいろとあってブログを休止して非公開としていましたが、久々に公開してみます。
だから2009年最初のエントリーです。
いろいろと心情の変化がありました。
心情の変化というのは突然やってくるものです。
でも大抵の変化は潮の満ち引きのように元に戻ります。
個々人によって固有の、一定のパターンを繰り返します。
遺伝的、環境的要因によって固持されるその性質は容易には変えられず、容易には制御されない。
このまま流れに身を任せて同じことを繰り返すことも一つの選択です。
あるいは、私のつまらない人生もこの世の大きな周期の一つであり、一人の存在は一人分の運命のみならず周りの全世界の運命に密に組み込まれているものかもしれません。そうであれば自らの在り方を変えるのに多大な決意と犠牲を強いられることも当然であるでしょうし、そのような努力が周囲との摩擦を生じることも容易に説明されるでしょう。
アノーマルな存在は、たやすく摩擦熱に呑み込まれて燃え尽きてしまうかもしれません。
それでもあなたは変わろうとしますか。変えようとしますか。



